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建設業界で働くなら知っておきたい!BIM/CIM時代の建設エンジニアに必要なスキルとは?

近年、建設業界ではBIM/CIM活用をはじめとするデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速し、建設エンジニアに求められるスキルや資質も大きく変化しています。

今回は、BIM/CIM時代に活躍できる建設エンジニアの人材像と求められるスキル、さらにBIM活用でキャリアアップを実現した事例も紹介します。

建設業DXにおけるBIM/CIMの位置づけ

BIM/CIMは単なる建物の3Dモデルや既存業務の自動化ツールではなく、新たな業務フローを創出し、組織や働き方の変革(建設業DX)を実現するための手段の一つです。

BIM/CIMの本来の目的は、設計から施工、維持管理までの情報の受け渡しを円滑にし、プロジェクト全体の効率と品質を高めることです。最終的には、より複雑な形状の大規模工事の設計や既存インフラとの干渉を防止する新技術など、従来は実現できなかった高度な設計や施工を目指します。

ただしBIM/CIMの導入・構築だけが目的になってしまうと、却って入力や参照の手間だけが増える恐れもあります。BIM/CIMを使って「何を実現したいのか(目的)」を定義し、目的から逆算して必要なデータだけでモデルを構築することで、初めて効率的な施工が可能になるのです。

今後の建設エンジニアには、先の工程を見据えプロセスを最適化する以下の視点が必要とされるでしょう。

  • フロントローディング:プロジェクトの初期段階に多くのリソースや検討事項を集中させることで、後の不具合を予測・回避し手戻りを未然に防ぐ手法
  • コンカレントエンジニアリング:設計~品質管理などの複数の工程を並行して進めることで、開発期間を短縮しリリースを早める手法

BIM/CIM時代の建設業界で求められる人材とは?

BIM/CIMオペレーターを育成する研修講師は、BIM/CIM時代の建設エンジニアに求められる資質として以下の項目を挙げています。

  • 新しい技術に対する探究心が旺盛なこと
  • 緻密で根気強く取り組めること

新しい知識を吸収しようとする姿勢や、BIMを通じて「何ができるのか?」を常に追求し続ける探求心は、新しい技術の導入やワークフローの構築などに役立ちます。緻密さと根気強さはBIM/CIMモデルの細部を作り込み、試行錯誤を繰り返す上で欠かせない資質です。

また、国土交通省が「建設企業のBIM活用推進に今後求められる人材像」のアンケートを実施したところ、建設企業からは以下のような声が挙がりました。

  • 建築とBIMの仕組みの両方に精通し、BIMを運用・チェックできるマネージャー人材
  • 業務フローとデータ連携を理解し、新しい業務フローを構築できる人材
  • データサイエンス(統計処理、AI)を理解する現場のデータマネジメント人材
  • プログラミングができる人材(可能であれば)
  • 社内のBIM教育人材

今後の建設エンジニアには建築への深い理解に加え、業務全体を俯瞰し再設計する能力が求められていることがわかります。現在は2Dと3Dが混在する過渡期のため、両方のフローに精通し、橋渡しできる人材は特に貴重です。

加えて、データサイエンスやプログラミングといったテクニカルスキルもあると重宝されます。Dynamo (ビジュアルプログラミング)やPython、C# (テキストプログラミング)が使えれば、より高度なカスタマイズや複雑な処理の自動化も可能です。

(参考:国土交通省「建築分野におけるBIMの活用・普及状況の実態調査」)

BIM/CIM時代の建設エンジニアのスキル習得方法

建設業の実務経験者であれば、BIM/CIMモデリング操作の習得から始めることをおすすめします。

RevitやCivil 3Dなどの公式チュートリアルで基本操作を学んだら、 BIM/CIMの実務者向け講習などを受講し、設計から施工、維持管理まで各フェーズでのモデル活用方法を学習すると良いでしょう。独学で進めたい方には、国土交通省が提供する無料のeラーニングコンテンツやUdemy講座なども役立ちます。

BIM/CIMを体系的に習得したい方は、BIM/CIMを活用した業務の監理や技術的な処理、成果の照査を行う専門家向けの民間資格「BIM/CIM管理技士資格」の取得を目指すのも一つの手です。

パシコン技術管理のBIM/CIMキャリアアップ事例

ここで、実際にBIM/CIM分野でキャリアアップを実現した呉さんの事例をご紹介します。

呉さんは大学の文系学部を卒業後、品質管理や認証の仕事を経て建設コンサルタント会社の設計補助業務に就き、BIMの導入推進に携わる機会を得ています。 そしてRevitに触れるうちに「これからは3次元が主流になる」と、BIMに本格的に取り組みたくなりパシコン技術管理へ入社しました。

現在は大手エンジニアリング会社でプラント配管設計の標準化や自動化など、BIM技術を駆使した最先端のワークフロー構築に携わっています。資格は取得していなかったものの、2Dから3Dへの移行に携わった実務経験と新しい技術への熱意が転職につながった事例です。

呉さんの建設エンジニア転職の詳細はこちらから

パシコン技術管理では、新しい技術やスキルの習得に対する熱意を重視しています。 実務経験を活かしてキャリアアップしたい方は、ぜひパシコン技術管理の求人をチェックしてみてください。

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