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-i-Construction 2.0は「AI活用」の本格段階へ|建設技術者の仕事はどう変わる?

建設業界では、担い手不足や業務量の増加を背景に、AIを活用した業務効率化への関心が高まっています。国土交通省も、i-Construction 2.0の取組の中でAI活用を重要テーマの一つに位置づけ、2026年度は「躍動の年」として取組を進める方針です。

特に直轄土木の建設コンサルタント業務では、設計・調査・計画検討・報告書作成等のプロセスで、生成AIの活用が広がる可能性があります。

本記事では、i-Construction 2.0の流れを踏まえながら、建設分野におけるAI活用の最新動向と、建設技術者の仕事に及ぼす影響、今後求められるスキルについて解説します。

国交省が直轄の建設コンサルタント業務等で生成AI活用を推進

国土交通省は2026年度以降、全国の直轄土木における建設コンサルタント業務(設計・調査・計画検討・報告書作成等)で、生成AIの積極的な活用を推進する方針を固めました。その背景には、2025年に閣議決定された「人工知能基本計画(AI基本計画)」で、行政機関がAIを率先して利活用する方針が示されたことが挙げられます。

現在国土交通省では、i-Construction 2.0の2026年度を「躍動の年」と位置づけ、「AI活用」「規模によらない普及」「試行から本格運用へ、さらに原則化へ」を新しいキーワードに掲げています。これまで検討段階だったAI導入を、具体的な実務運用レベルまで引き上げる狙いです。

AI利活用の基本的な考え方を共有するため、受発注者双方に関わる建設コンサルタント業務のプロセスから見直す方針です。特に労働集約的な書類作成業務を中心に、生成AIを活用しやすい発注や納品ルールの整備が進む可能性があります。

生成AIを活用しやすい発注・納品ルールの整備が進めば、建設コンサルタントの担当者は本質的な技術検討に専念できるようになります。成果物の品質向上や、発注者の意思決定のスムーズ化にもつながるでしょう。

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建設コンサルタント業務における生成AIの用途と留意点

建設コンサルタントの実務では、生成AIと建設技術者で次のような役割分担が考えられます。

【生成AIが担う業務】

  • 設計条件の整理と比較案のたたき台作成
  • 照査観点の洗い出し
  • 説明資料・報告書の作成支援

【建設技術者が担う業務】

  • 最終的な技術判断と設計照査
  • 根拠確認と基準適合性の確認

AIが定型的な作業を引き受け、技術者は、責任を伴う判断と確認、現場条件を踏まえた検討を担う形です。

実務上の運用ルールも具体化されています。

  • 受発注者間の協議では、生成AIの使用目的・用途・利用範囲を定め、特記仕様書に明記する
  • 受注者の業務計画書には「生成AI利活用計画書」を盛り込む

成果物の書き方についても、AIによる学習・再利用を見据え、報告書は箇条書きによる文章の構造化(マークダウン方式)が推奨されます。こうして整理されたデータは、国交省の「国土交通データプラットフォーム」等を通じてAI学習・利活用できるようになる見込みです。

こうした動きは建設コンサルタントに留まらず、将来的には施工管理や維持管理、発注者支援等の周辺業務にも影響が広がる可能性があります。

生成AI活用で建設技術者の仕事はどう変わる?

生成AIの活用が進むと、建設技術者の業務は「作業中心」から「判断・確認・説明中心」へ比重が移っていくと考えられます。

【受注者(建設コンサルタント等)側の変化】

  • 書類作成や整理業務の大幅な削減
  • データ利活用による災害リスク評価
  • AI利活用の報告体制の整備(生成AIによる生成物の明示責任等)
  • 権利侵害等のリスク管理体制の構築

【発注者側の変化】

  • 生成AIを使う目的や範囲の協議
  • AI利用の可否の整理
  • 成果物のAI使用箇所の確認
  • 完了検査や履行確認の効率化

調査報告書やまとめ資料等の作成を生成AIが支援することで、技術者が費やしていた時間を設計検討や品質確認に振り向けることが可能です。国土交通データプラットフォームに蓄積されたインフラデータや気象データをAIが分析することで、リスク評価の高度化が期待されます。

発注者・受注者の双方に加わるのは、AIをどう使いこなすかを協議・管理するプロセスです。初期は対応業務が増えるものの、ルールが整備されるにつれて業務全体の生産性が高まることが期待できます。

一方で、AIの出力は、基準・現場条件・過去資料との照合が必要であり、誤情報、著作権・権利侵害、機密情報の入力リスクもあります。特に若手・中堅技術者には、AIが出した案を検証できる基礎技術力がより重要になるでしょう。

生成AI時代の建設技術者の必要スキル

生成AIが資料整理・照査・説明資料作成を効率化する時代に、建設技術者に求められるのはAIが代替できない「現場判断」「合意形成」「リスク対応」「品質確保」といった領域のスキルです。

スキル概要
プロジェクトマネジメント工程・コスト・品質・リスクを総合的に管理する力
技術的妥当性を判断する力AIが出した案や数値の正確性・適切性を見極める力
説明責任設計根拠や判断プロセスを発注者・住民に説明する力
データリテラシーデータの読み取り・活用・解釈ができる基礎能力
AIリテラシーと活用スキル生成AIを実務に落とし込み、適切に使いこなす力

受注者だけでなく、発注者側の監督職員・調査職員にも同様のリテラシーが求められます。AI利用範囲の判断や成果物の確認等、発注者としての目利き力が不可欠になるためです。

土木・建設分野のAI活用は、試行的な取組から実務への展開を見据える段階に入りつつあります。2026年度以降は、直轄土木の建設コンサルタント業務を中心に、生成AIの利用目的や範囲、成果物への反映方法を明確にしながら活用する場面が増えていくと考えられます。

一方で、AIが作成した案や文章をそのまま使えるわけではありません。設計条件、技術基準、現場条件、権利関係等を確認し、最終的な判断を下すのは建設技術者の役割です。

今後は、AIを使えることに加え、AIの出力を検証し、関係者に説明できる力がより重要になります。変化を迅速に捉え、AIと協働できるスキルを磨いた建設技術者は、これからの建設分野で重宝されるでしょう

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