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トンネル点検・トンネル補修設計~パシコン技術管理のお仕事紹介

建設業にはさまざまな仕事があります。なかでも国のインフラを守るために義務化され、安定的に発生する仕事がいくつかあります。その1つがトンネル点検・トンネル補修設計の業務です。

パシコン技術管理の建設業お仕事紹介シリーズ、今回はトンネル点検・トンネル保守設計のお仕事をピックアップ!仕事の内容と魅力、将来性を紹介します。

定期的な点検が義務化されたトンネル点検・補修設計業務

平成24(2012)年12月、中央自動車道笹子トンネルの天井板落下事故を覚えている方も多いでしょう。9名が亡くなったこの事故を受け、国土交通省は翌2013年を「社会資本メンテナンス元年」と位置づけ、インフラ老朽化対策のためのメンテナンス重視の方針を打ち出しました。2014年には道路法施行規則を以下のように改正しています。

  • 橋梁・トンネルを5年に1回、近接目視を基本に点検を行う
  • 点検・診断の結果を記録し保存する
  • 統一的な基準で健全性の診断結果を分類する

従来も定期点検・維持補修工事法令はあったものの、実施できていない自治体が多いことが浮き彫りになったため、国は法改正で道路管理者の義務を明確化したのです。点検では「健全度」の4段階評価を行い、緊急度の高い箇所については、撤去・修繕・通行止めなどの措置を行うこととし、2023年度までの措置完了を目標としました。

しかし法改正から2巡目の定期点検が進められる現在も、修繕が必要なインフラが増え続けており、有識者からは対応が追いつかなくなる恐れがあると指摘されています。

補修予算が不足する自治体も多い中、国は「予防保全」として早めに手を打つことで、インフラ設備の安全性を高めながら、長期的な補修予算の削減につなげる方針です。

トンネル点検・補修設計の仕事内容

ここで、定期点検の義務化により安定的な需要がある、トンネル点検・補修の仕事の具体的な内容を紹介します。

定期点検

主に高所作業車で近接目視を基本とした点検を行います。必要に応じてハンマーによる打音・触診を行い、コンクリートの異常や漏水、ひび割れ、付属物の損傷の有無を調べます。

そのうえで健全性を診断し4段階に分類。見つかった浮き・はく離に対し可能な応急措置を行い、補修設計・補修工事の必要性を判定し、記録する業務です。

トンネル変状調査

トンネル点検で欠陥・損傷などの不具合がある場合には、詳細調査を実施します。

変状の状況により、ボーリング調査や各種試験、場合により数値解析などを行って変状原因を推定。対策工事の設計に向けて基礎資料を作成します。

トンネル補修・補強設計

調査の結果に基づき、損傷・欠損に対する補強設計や漏水対策の補修設計、はく落防止の工事を実施します。

点検・調査の結果をもとに、補修工事に必要な設計図や数量計算、施工計画を作成することが、トンネル補修・補強設計の仕事です。

設計においては、将来の損傷・劣化を予測する予防保全の視点が求められます。さらに自治体などの道路管理者に対し、日常的点検の留意事項を的確に伝えることも設計者の任務です。

トンネル点検・補修設計業務は、インフラの安全の確認・補強・維持のサイクルを一貫して担う、重要な役割だといえます。

トンネル点検・補修設計の将来性

全国で早急な措置が必要とされるトンネルの割合は、2014~18年度の点検後に42%、2019年からの2巡目の点検終了後で32.3%と、依然課題が残ります。

平成31(2019)年の定期点検要領改訂では、これまでマンパワーに頼ってきた点検を効率化・合理化すべく、新技術活用促進策が盛り込まれました。国は定期点検の効率化・高度化を推進するために「点検支援技術性能カタログ」を作成し、掲載技術を活用するよう業界に促しています。

近接目視が基本とされてきた点検にも、ロボットなどの新技術の導入が認められました。一例として、車両に搭載して走行しながらレーダーとカメラで変状や内部欠陥を点検し、3次元データを取得できる装置(MMS)の運用がすでに始まっています。

新技術は技術者不足の解消と、交通規制時間の短縮に貢献する一方で、今後はロボット・AIを操作し、データを解析・画像を生成する技術者が求められます。

トンネル点検の基本業務とあわせて、機器の操作やデータ解析スキルを習得すれば、トンネル点検・補修の先端技術者として重宝される人材になれることは間違いありません。

トンネル点検・補修設計の求人をチェック!

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  • 仕事内容:官公庁発注のトンネル点検・トンネル補修設計(各種資料作成、安全管理、工程管理、出来形管理、品質管理)
  • 年収:400万円~700万円(経験を考慮)
  • 勤務時間:9:30~17:30(実働7時間)
  • 応募資格:以下のいずれかの実務経験
    ・トンネルの点検・調査・診断業務
    ・トンネル点検調書のCAD図面 (AutoCAD)、報告書、調書作成
    ・点検結果に基づく補修設計
  • 必須資格:普通自動車運転免許
    ※技術士(補)、RCCM、1級土木施工管理技士、道路橋点検士保有者は優遇
    その他:Microsoft officeソフト(Excel、Word、Outlookなど)の基本操作、2DCAD基本操作(AutoCAD)
  • 雇用形態:契約社員(正社員登用あり)
  • 休日:完全週休2日制(土曜・日曜)、祝日、夏季休暇(5日)、年末年始休暇(7日)、年次有給休暇 など

このほかにも、パシコン技術管理では国家プロジェクトや大手ゼネコン、プラントメーカー、官公庁・自治体などの大規模プロジェクトの案件に多数携わっています。

スケールの大きな仕事をしながら、施工管理から設計といった将来的なジョブチェンジや、資格取得のサポートも受けることが可能です。コア業務をメインに受注し、1つひとつのプロジェクトに長く携わることができるため、業務を確実に身につけられます。

建設業で新しい仕事に挑戦してみたい方は、ぜひパシコン技術管理の求人をチェックしてみてください。

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